シオノアイクリニック

2回白内障になる?後発白内障について

Blog

足立区北綾瀬の眼科、シオノアイクリニックです。
白内障の手術を受けて「もう白内障は治ったはずなのに、また見えにくくなってきた…」というご相談を受けることがあります。
「白内障がまたできたの?」と心配になりますが、実は**“2回目の白内障”ではなく、“後発白内障(こうはつはくないしょう)”**という別の現象です。

🔹白内障とは

白内障は、もともと透明な水晶体(すいしょうたい)が白く濁る病気です。
手術では、この濁った水晶体の中身を取り除き、**人工のレンズ(眼内レンズ)**を入れることで視力を回復させます。

手術で濁った部分はすべて取り除くため、同じ場所に白内障が“再発”することはありません。

🔹後発白内障って何?

白内障手術のとき、眼内レンズを支えるために**「水晶体の袋(嚢:のう)」という膜を残しておきます。
この膜に、時間がたってから細胞が増えてにごりが出てくる**ことがあります。
これが「後発白内障」です。

発症時期は手術から数か月〜数年後と個人差があります。
症状は以下のようなものが多いです。

見え方がぼやける

光がまぶしく感じる

視力が少しずつ落ちてきた

🔹治療はどうするの?

後発白内障は、再手術の必要はありません。
外来で行う「YAGレーザー後嚢切開」という簡単な処置で改善します。

麻酔は点眼のみ

痛みはなし

数分で終わる

翌日から見え方がクリアに戻る方がほとんど

処置後の安静などは必要なし

当日から顔も洗って大丈夫

🔹再び白内障になるわけではありません

後発白内障は、「白内障が再発した」わけではなく、手術後に膜が濁ってしまっただけです。
処置をすれば再びスッキリ見えるようになりますので、ご安心ください。

🔹まとめ
内容 白内障 後発白内障
発生場所 水晶体 後嚢(膜)
原因 水晶体の濁り 細胞増殖による膜の濁り
治療法 手術(レンズ挿入) YAGレーザー(外来で短時間)
再発の有無 再発しない まれに再び濁ることも
👩‍⚕️白内障手術後の見え方が変わったときは

「手術後しばらくしてまた見えにくくなった」と感じたら、後発白内障の可能性があります。
診察を受ければすぐに判定でき、必要に応じてレーザーで治療可能です。
お気軽にご相談ください。