
足立区北綾瀬の眼科、シオノアイクリニックです。
当院でも行っている白内障手術で使われる「眼内レンズ(IOL)」は、手術後の見え方を決めるとても大切な部品です。
「このレンズって何でできているの?」「一生使えるの?」という質問をよくいただきます。
今日は、その疑問にわかりやすくお答えします。
🔍 眼内レンズって何?
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、その代わりに**人工のレンズ(眼内レンズ)**を目の中に入れます。
このレンズは、一度入れたら基本的に交換することはありません。
いわば、「一生もののレンズ」です。
🧪 材質は何でできてるの?
現在使われている眼内レンズは、主に次のような素材で作られています。
素材 特徴
アクリル(アクリル系樹脂) もっとも一般的。柔らかく、目の中に優しい。UVカット機能付き。
シリコーン 弾力があり、折りたたんで小さな切開から入れられる。以前は多かったが今は減少傾向。
PMMA(硬質プラスチック) 昔使われていたタイプ。丈夫だが硬く、大きな切開が必要。現在はほとんど使われていません。
多くのレンズは、**「柔らかいアクリル製」**でできており、
体に馴染みやすく、アレルギー反応もほとんど起こりません。
🕒 一生持つの?
はい、基本的に一生使えます。
眼内レンズは劣化しにくい素材で作られており、紫外線や体温などにも強い設計になっています。
通常、手術後にレンズを交換する必要はありません。
ただし、まれに次のようなケースで「入れ替え」が必要になることもあります。
レンズの度数が合わなかった場合
レンズがずれて視力に影響が出る場合
特殊な合併症(後発白内障とは別のトラブル)が起きた場合
こうしたケースはごくまれで、ほとんどの方は一生安心して使えます。
☀️ 紫外線対策もできてる?
最近の眼内レンズには、UVカット機能が標準でついています。
紫外線は網膜にダメージを与えることがあるため、
手術後の目を守るために、紫外線吸収材がレンズに練り込まれているのです。
👨⚕️ 医師からのひとこと
眼内レンズは「入れたら終わり」ではなく、
その人の生活を支え続ける大切なパートナーです。
手術の技術だけでなく、
その人に合った度数・タイプを選ぶことが、長く快適に見えるためのポイントです。
📝 まとめ
眼内レンズは主にアクリル製の柔らかい素材でできている
体に馴染みやすく、一生使える設計
特別なトラブルがなければ、交換の必要はありません




